新宿のセンチュリーハイアット22階
部屋を改造したミーティングルーム。 昨日そこに4時から5時半までいました。 私の目の前に座っておられたのは、 「唯脳論」「バカの壁」などでおなじみの解剖学者、養老孟司先生です。 週刊朝日でのインタビュー記事のための 取材です。 お話はおもに、親子の問題や教育についてですが、 私と養老先生にはふたつの共通点がありました。 ひとつは、同じ幼稚園(鎌倉のハリス幼稚園)卒園ということ、 そして、猫を飼っていること。 、、それでも、緊張する。 「バカの壁」も「超バカの壁」も「死の壁」も 10回くらい読んだけど、私のバカは変わらない。 前日、私の父に、こんなことをいわれもしました。 「養老さんだっておまえの顔をみればわかるよ、 バカが来たなと思う。何も期待なんてしちゃいない、、」 ひどい! パパって昔から口がわるい。 仕事の前におちこませないでくれ。 養老先生は、「ひとと動物のかかわり研究会」の理事長もされていて、 動物への眼差しが人一倍、熱い方です。 動物についての講演も、たくさんしています。 いかに人にとって動物や自然とのつきあいが大事かをいつも話している。 そんなことで、今回のインタビューの企画をしました。 昨夜、家に戻って家で取材テープを聞き返したら、 無意識に自分で喋っているところがあって、 何とか9割方、聞きたいことを聞けました(1割、すこんと忘れた) その1割を悔やんでいますが、 まあ、養老さんのような日本を代表する科学者と さしで向かい合う機会もそうそうないであろうから、 このチャンスに感謝しようと思ってます。 カメラマンが帰ったあとは、妙にシーンとして、なんか照れました。 通常こうした大きな独占インタビューでは、編集者が同行するものだけど、 都合でこられなかった。 私の前に取材してた雑誌は、女性が3名も会社から来ていました。 ひとりで太刀打ちするには私は小物すぎたけど、 取材でいろいろな人物に会ってきたので、 根性だけはある。 養老さんは、虫を2匹捕まえた、とか、家の猫が暑くて縁側にころがってたとか、 メインの話がおわったあとに、少年みたいに嬉しそうに話していました。 家の猫は、スコティッシュフォールドで、娘さんが連れてきうたそうです。 印象的だったのは、猫や虫のことを話すときの顔です。 その笑顔を、カメラマンが撮ってくれているといいのだけど。 人生は思うようにはいかないし、思いがけない事がおきるからおもしろい。 というようなことを、養老先生も話していたのですが、 帰り道、センチュリーハイアットを出て、新宿駅への地下道を歩いていたら、 (都庁駅にいくのに間違え、たらたら歩いてたんだけど) 「おい!」と誰かに呼び止められました。 なんと、父でした。 雑踏でこんな時間になぜ父に会うのか! しかも、道を間違えて偶然に。 なんでも朝日カルチャーにいく途中だったそう。(父は75なのに勉強熱心) で、地下街で、ジュースを一緒に飲みながら、 「なんとか終わったよお、、バカだと思われたかもしれないけどね」 と話をしました。そしたら、笑ってました。無事におわってほっとしたのは、 じつは父なんだろう。 養老先生へのインタビューが決まったとき、父はすごく心配していて、 無理だ、専門が違いすぎる、なんていいながら、 脳に関する本をたくさん買ってきてくれたのです。 父ともいろいろあったけど、縁あって親子だったのだな。 新宿の雑踏の中で、ふいにそう、思いました。 上半期もっとも、緊張し、そしてもっとも印象深い一日となりました。 記事の掲載日が決まったら、お知らせしたいと思います。
by inuorunao
| 2006-07-12 11:05
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